ここ数年前から若者が使っているカオスという言葉の
意味がどういう意味かご存知でしょうか?

今となっては、テレビでも使われる事があり、
なんとなくカオスってこういう意味なのかなと思って
使っている人もいるかもしれませんね。

ですが、日常の中で使われる「カオス」の意味って
なんなの?って聞かれると困ってしまうという人は多いようです。

なんとなく、めちゃくちゃな状況を見た時、
頭が混乱して整理ができないような状況の時に使うような
イメージをもっているという人は多いでしょう。

調べてみるとカオスという言葉は、
そもそも日本で生まれた言葉ではありませんでした。

また、ほとんどの場合はビジネスシーンなどで
使われることはなくて、親しい友人との会話や
SNSをはじめとしたネット上で使われている言葉です。

また、日本で使われている意味と本来のカオスという言葉の意味では
異なる点がたくさんありました。

この記事では、これから詳しく説明していきますが、
カオスは和訳すると「混沌」を意味しています。

このような難しい言葉を普段でも利用できるように
置き換えて使っている若者は凄いとも言えますね。

とはいっても、最近ではインターネットの発展によって
ネット上では世代を問わずに「カオス」を使っている人はいますよ。

この記事では、カオスの意味について語源としてのカオスと
若者言葉としての使い方について例文付きで紹介していきます。

カオスとはどういう意味?

カオスは英語で「chaos」と書きますが
元々はギリシャ語の「ケイオス」という言葉です。

英語でもなく日本ではほとんどなじみのないギリシャ語が由来で
日本ではカオスというカタカナ語で使うようになった言葉です。

元々の意味は宇宙が出来る前に様々なものが
「混沌」と混じりあっている状況で「無秩序」で天地も分かれていない状態の事です。

和訳すると
・混沌
・無秩序
・大混乱
・宇宙が発生する前の秩序のない世界

このように書かれていますが、訳しただけの言葉だと難しいですね。
特に重要になるのが混沌と無秩序という言葉です。

・混沌

カオスを日本語に訳する際に辞書で一番最初に出てくるのが混沌です。

意味としても日本で若者に使われている言葉のニュアンスに近いものです。

混沌とは様々なものが混じりあっているけど
区別がつかないハッキリしない状況の事を意味しています。

簡単な表現としては物事などがごちゃごちゃしているが、
何もまとまっていないような状況の事です。

そのため部屋が散らかり過ぎていて
物で溢れているけど整理ができないほどの状態。

例えば道が渋滞で目的地まであと何時間かかるか分からない状況など。

めちゃくちゃな状況になっていて、
混乱してしまったり、収拾がつかない状況の事を意味しており
このような状況の事をカオスと表現することができます。

・無秩序

カオスの意味として無秩序という意味もあります。

そもそも、秩序というのは、ルールや物事を進めるための正しい順序などを意味します。
無秩序は反対に決まりがない事やまとまらない事などを意味しています。

ルールがない状態だけでなく、あったとしても守らない人もいます。

例えば、ハロウィンでのイベントやワールドカップで
日本代表が勝った時などには道が人だらけになったり、
そこで様々な事件が起こってケガをする人などが出てきます。

そんな状況は本来ルールがあっても、
ほとんど無秩序の状態になってしまい、
ルールを守らない人が多くなってしまうカオスな状態と表現します。

カオスという言葉の意味を混沌と無秩序の意味からまとめると、
様々な物事がごちゃごちゃしていてて、混乱して収拾がつかない状態。
何だか訳が分からなくて理解できない、意味不明な状態

このような状態に対してカオスという言葉が使われています。

実際に日本で若者言葉として使われるのは、
上記のカオスの意味から派生して下記のように使われています。

・めちゃくちゃ

このような状態はカオスと言えます。

カオスは様々なものが入り混じっていて
それぞれがバラバラで、まとめたり整理することができない
混乱するような状況を意味します。

例えば謝罪をしても聞いてくれない
クレーマーにしつこく文句を言われたなど。

めちゃくちゃな状態ですよね。
そのため、簡単にいうと「めちゃくちゃ」な状況の事も意味しています。

・大混乱

混乱している状態もカオスと表現する場合があります。

ただの混乱ではなく大きな混乱によって
何から手をつければいいのか分からないほどに頭が
混乱してしまって、整理ができない状況もカオスと表現します。

・何が何だか分からない、理解できない状況

何が何だか訳が分からない状況もカオスと言えます。

ごちゃごちゃしていて混乱してしまい
訳が分からない状況に陥ってしまうこともカオスと表現します。

大きな出来事があり、理解できないものを
自分で見たり、人から聞いたりした事によって、理解できない事が
あった時に自分の心情をカオスと言って表します。

めちゃくちゃで混乱してしまう状態
解決策もない収拾がつかない状態
何がなんだか分からない状況(理解不能や意味不明)

などにカオスという言葉を使って表現しているわけですが、
普通に生活をしていても、仕事や恋愛などの人間関係では頭が混乱するような
状況や収拾がつかないほどのトラブルが起こることがありますよね。

他にもひどい環境に身を置いたりした時にも
自分置かれている環境がめちゃくちゃという意味をこめて「カオス」と言ったりします。

もともとの意味が混沌や無秩序であることを考えても、
若者が使っている言葉はニュアンス的にはとても近いものと言えます。

ニュアンス的には同じような意味として使っているとしても、
同世代の友人との話やSNSやLINEのやりとりで使うことはできますが、
ビジネスシーンで使う事はおすすめできません。

そうはいっても、同年代同士で話をするときには
共通言語としてカオスを使うのは面白いとは思います。

ここからさらに若者の言葉を理解するために、
さらに深堀りして語源や実際に使う時の使い方を細かくみていきましょう。

カオスの語源は何?

カオスとはギリシャ神話の中で
世界最古に存在した原初の神とされています。

ちなみにギリシャ神話に登場する神の名前は
懐かしいアニメの「聖闘士聖夜」でも複数登場します。

女神であるアテナや海や地震を司るポセイドンなどが有名です。

カオスの語源とはとってもスケールの大きな話ですが、
まだ宇宙ができる前の段階まで遡ることになる話です。

宇宙が発生する前に大きく口を開けた、裂け目の空間があり
その空間にカオスが最初に存在したとされています。

そこは天地さえ分かれていない状態で様々な万物が混じりあっており、
無秩序で混沌とした状態だったといわれています。

つまり、色々なものが混じりあってはいるけど
無秩序で区別ができる状態ではないが、区別などをしていくためには空間が
必要であることから「カオス」が存在したとされています。

そしてこの空間の中で大地の神のガイアが生まれ、その後に
様々なギリシャ神話の神々が誕生していったとされています。

カオスの後に大地の象徴である神(ガイア)が誕生した後は、、
その後に奈落のタルタロス、恋心や性愛を司るエロースが誕生して
その後にも様々な神が誕生して世界が始まったというもの。

カオスは天地創造以前の世界を意味していて、
宇宙の始まりで無秩序な状態から秩序のある状態にしたといえるでしょう。

カオスは混沌として無秩序な状態の空間であったが、
この空間があったからこそ宇宙が発生したとの事でした。

宇宙はコスモスと言って天地や様々なものが
区別されている秩序のある世界なので、カオスの「無秩序」とは
真逆で反対語の「秩序」を意味しています。

カオスを若者言葉として使う時の使い方は?

ここからは実際に若者言葉でカオスが使われる時の
具体的な使い方の例などについて紹介します。

カオスという言葉は混沌と無秩序という意味を
中心に考えると理解しやすい事をこの記事で解説しました。

そして、日本で会話やネット上でのやり取りの中で
若者言葉で使われる時にもニュアンスとしてはとても近い
意味でカオスが使われることを解説しました。

・めちゃくちゃで混乱してしまう状態
・解決策もない収拾がつかない状態
・何がなんだか分からない状況(理解不能や意味不明)

日常生活で起こる様々な出来事に対して
短い言葉で心情を表すことができるのかカオスです。

めちゃくちゃである事をカオスと表現する使い方

・家に招待したいけど、私の家はカオスだからやめといたほうがいい

これは家に来ても足場がないぐらい汚くて
散らかっている状態などの事を「カオス」として使った言葉です。

場合によっては散らかっているだけでなく、
特殊な趣味や家のインテリアに統一感がないなどの
理由から他人に見られると混乱して理解できないと思われる時などにも使われます。

頭の中がカオスと表現する使い方

・今回の授業の内容は難しすぎて頭の中がカオスだ。

こちらについては頭の中に情報量が
入り過ぎて整理することができずに混乱してしまって
いる時などの使い方として有効な表現です。

他にも、
最近になって1年間も付き合っていた人が
既婚者だったということを知って頭の中がカオスになった。

2人が同時に話してきて、カオスな状態で話が入ってこない

社長の注意の仕方は分かりにくくて「カオス」だわ。

このように頭に入ってきた情報によって
混乱してめちゃくちゃな状態になっている時に使う事ができます。

独特な雰囲気をカオスと言う場合

意味不明な状況や理解できない独特な状況について
「カオス」だと表現する使い方です。

おめでたい事があったとしても、川に飛び込むのはカオスすぎる。

花火が禁止されているエリアで大騒ぎして花火をやっている。

新入社員として入社したが、上司が一日中怒っていて
他の社員が理不尽な内容で怒られていた。

夏休みの海に行くとビーチは人だらけで
キレイなはずの海にゴミがたくさん浮いていて汚かった。

まじでカオスという使い方

ネット上でもよく使われたりしているのが
「マジカオス」です。

ネットでニュースを見たり動画を見たり
掲示板でのやり取りや自分が発信できる場所で使われる事が多いです。

主に「意味不明や理解不能だわ」
「めちゃくちゃだな」
「ひどい状況だな」

みたいな感じで使われることが多くて、
何かを見た事に対するリアクションの一つとして
短くマジカオスwwwなど笑いを意味する「www」も付けて
コメントしたりする人がいます。

SNSやメールで使いやすい言葉

カオスという言葉は日常の会話で
年代の違う人と話す時やビジネスシーンで使うのはおすすめできません。

主に同じようにカオスという言葉を使っている人と
話しをした時に使ったり、ネット上などで使うのに適しています。

ネットを使っている人やパソコンとスマホの普及によって
今では誰でもネット検索をしているような時代ですから、
ネット上では若者以外の年代の人が「カオス」という言葉を使っている場合もあるでしょう。

インターネットはそういう自由な所が良い面でもありますからね。

例えばツイッターは短い文章でつぶやくSNSなので適しています。

やり取りが盛んな掲示板でも短い文章で自分の気持ちを表現する上で
「カオス」という言葉を使って自分の感情を示すことができるのはいいですよね。

日常で使う場合にはカオスという表現を使っても
自然に会話ができそうな人なのかを見極めるのが重要です。

ただ、そこまでして気を遣ってまで日常で
使うような言葉ではないので、ネット上や友人とのLINEなどの中だけで使うのが無難です。

カオスという言葉が一般的に使いにくい理由は?

そもそもカオスという言葉を使っていたのは
物理学や哲学を学んでいる、研究をしている人の中だけで使われるような言葉でした。

その後インターネットの発展の中で
本来のカオスの意味とは違いますが、もともとの意味から派生させて、
カオスという言葉を日常のやり取りの中で使っていくようになったのです。

日本語として正式なものではないですし、
あくまで年代としては若者と呼ばれる世代が使っている言葉となります。

カオスという言葉はネット上などでは自分の
感情を短い時間で表現するのに便利だとは思います。

今は情報過多の時代で様々な動画やネット上のコンテンツを
1日に見ていますよね。そんな時に気になった情報に長文のリアクション
を返すのはしんどいですよね。

ただし、一般的に日常での友人以外との会話や
ビジネスシーンでは「カオス」という言葉では意味が伝わりにくい面があります。

これまでに説明してきたとおりで、カオスという言葉は
めちゃくちゃな状態で理解ができない、
混乱している、何が何だか分からないような状態である事だと解説しました。

会話の中でいきなり「かなりカオスだわ」なんて言われても
何が言いたいのか分からないと思われてしまうかもしれません。

自分が混乱していたり、どうすればいいのか
分からない状態などをカオスという一言で表現できても
会話としては相手を困らせてしまうことになりかねません。

今自分がどんな気持ちでこれからどうするのかを
説明しないと聞く側にとっては不親切な会話になりますので
ビジネスシーンや一般の日常会話の中で「カオス」という言葉が使われる機会は少ないです。

まとめ

この記事では、カオスについての意味や使い方について
解説をさせて頂きました。

辞書などで調べると、宇宙や神話の話が関係してくる
事もありどのように普段使える言葉なのかが分かりにくい言葉です。

・めちゃくちゃで混乱してしまう状態
・解決策もない収拾がつかない状態
・何がなんだか分からない状況(理解不能や意味不明)

このような時には若者言葉として
気軽に「これはまじカオス!」のように用いられますよ。

ネットでは特によく見ることがありますので、
知っておく事でどういう感情を表現しているのかが分かりますよ。